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ハルラント地方

 大陸西端に位置するハルラント半島、カローニュ半島を含む台地。

 崇天教会《聖典派》が影響力を持つ土地としてトルム侯国、リウィア侯国が統治に当たっている。温暖で広大な草原では放牧が盛んに行われ、西方での畜産の中心地としても知られる。

 地下には地表から浸透した雨水の浸食によって作られた洞窟が数多く存在しており、洞窟内の泉が一帯の重要な水源になっている他、一部では住居なども設けられている。

 また地理的にランダイト帝国領から遠く、西方における分裂戦争以来戦地になっていないこと、内政に優れた領主が続き住民の生活が比較的安定していることから大陸随一の平和な地域とされている。

​ハルニア灯台

 一般的にエルダ大陸の西端地点と認識されている岬に建てられた大灯台。厳密にはリン地方フルード岬がより西に位置しているが、この灯台の存在と、リン地方西岸を航行する船がごく限られていることからこの事実はしばしば無視される。

 灯台として問題なく機能しているものの、この塔がいつ、誰によって建てられたのかは分かっておらず、また中階層に未知の魔道によって封印された小さな部屋が存在するなど、多くの謎が遺されている。

 南海からハルラント半島とリン半島に挟まれたサンファ湾へ向かう重要な標識であるため、領主トルム候爵に信任された複数の灯台守が常に配備されており、彼らは出自を問わず名誉ある者として扱われる。また魔道封印の解明のために連合魔道院の魔道官も定期的に訪れている。

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​水龍の湖

 半島南部に位置するレアエク洞窟内に広がる、青く美しい大陸最大規模の地底湖。

 いくつかの地点で天井部に大穴が空いているため日中は比較的明るいが、同時に次の崩落がいつ起こってもおかしくない危険を孕んでおり、一部では補強が行われているものの湖上の漁師が崩落によって死亡する事故が数年に一度発生している。

 また、まれに発生する湖底から水面へ向かう気泡が混じった強い水流が落盤と並ぶ漁師の脅威になっている。これは湖底に住まう水龍の仕業であると信じられており、これに直撃されて生き延びた者には幸福が寄って来るという言い伝えがあるが、はっきりとした実例は無い。

 水中では独自の生態系が形成され、中でも翠魚と呼ばれる小魚は漁獲量が安定しているうえに味も良いためこの地域の名物として親しまれている。

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